東京都庁前デモはなぜ報じられないのか？ メディア沈黙と報道の役割

<p>こんにちは！Ammver編集部 漆原です。</p> <p>「都庁前で数千人規模の移民反対デモが行われた」――事実として起きている出来事ですが、テレビや大手新聞ではほとんど報じられていません。産経新聞と東京新聞が扱った程度で、SNS上では映像や写真が拡散しているにもかかわらずです。なぜこうした“市民の声”がニュースにならないのでしょうか？ 本記事では「報じられない理由」と「報道の役割」について掘り下げます。</p>

<p>2025年8月、東京都はエジプト人労働者の雇用促進に関する合意を結びました。これを「実質的な移民政策」と捉える人々が都庁前で抗議デモを実施。参加者は「小池都知事辞めろ」「合意撤回せよ」と訴え、数千人規模に膨らみました。SNSには現場の映像や写真が多数投稿され、拡散されています。</p>

<h3>解釈のズレ</h3> <p>都側は「移民政策ではない」と説明。一方でデモ参加者は「実質的な移民受け入れ」と認識。この“言葉の解釈のズレ”が、報道機関にとって扱いにくいポイントになっています。</p> <h3>政治的配慮</h3> <p>小池都知事は国政への影響力も持つ存在。報じ方を誤れば、政治的な摩擦や圧力につながる可能性があります。大手メディアは「リスクのあるテーマ」を避ける傾向があるのです。</p> <h3>規模感の評価</h3> <p>主催者発表は「数千人」。しかし報道機関によっては「数百人」と見る場合もあり、この数字の扱いで信用を問われるリスクが生じます。そのため、そもそも取り上げない判断に至るケースがあります。</p>

<p>報道機関の本来の役割は「権力の監視」と「市民の知る権利を守ること」です。しかし、今回のようにメディアが沈黙すれば、市民はSNSやオルタナティブメディアに頼るしかなくなります。情報の偏り、誤情報の拡散リスクも高まります。</p> <p>「報じない自由」が行使される時、同時に「知る権利」が損なわれているのです。</p>

<p>今回の出来事は、既存メディアの限界を浮き彫りにしました。ニュースを独占する時代は終わり、今や誰もが発信者になれる時代です。オルタナメディアや個人ジャーナリストが力を持つのは、まさにこうした「沈黙の隙間」を埋める役割を果たすからです。</p>

<p>都庁前デモを巡るメディアの沈黙は、単なる「報じないニュース」以上の意味を持ちます。それは、報道の在り方そのものを問い直す事件です。市民が何を知るべきか、誰がそれを伝えるのか、その答えを模索する時代に、私たちは立たされています。</p> <p>Ammverはこれからも「報じられない声」に光を当て、読者の皆さまと共に議論を深めていきます。</p>